『胃ろうってなに?胃ろうでも入居できる老人ホームのポイントとは?』:自分にあった老人ホームの選び方
高齢になると病気や加齢などの理由から食事の経口摂取が難しくなってしまう場合があります。
そのような時に、胃ろうを作るための手術を行います。
胃ろうを作ると老人ホームに入居できなくなってしまうのではないかと不安になってしまう人もいるでしょう。
そこで今回は、胃ろうとはどのようなものか、胃ろうでも入居できる老人ホームはあるのかといった点について解説していきます。
■胃ろうとは?
胃ろうは、腹部に小さい穴をあける手術を行い、チューブを通します。
そしてそのチューブから胃に栄養剤を直接注入できるようにするための医療措置です。
食事を口から食べられなくなると、栄養を摂取できずに衰弱の一途を辿ることになってしまいます。
胃ろうを作るための手術は、経皮内視鏡的胃瘻造設術(Percutaneous Endoscopic Gastrostomy PEG)と呼ばれる内視鏡を使ったものになります。
手術を行うリスクは少なく、15分から30分程度で終わるケースがほとんどです。
入院の期間は手術後の経過によって変動しますが、1週間から2週間程度と比較的短期間で済みます。
胃ろうの対象となるのは、身体機能の低下や重度の認知症などで食事を口から食べられなくなってしまった人です。
また、嚥下機能が衰えて食べ物を上手く飲み込めなくなり、誤嚥性肺炎のリスクが高いと老人ホームのスタッフや家族などの介護者が判断した場合に胃ろうを行う場合もあります。
■胃ろうでも入居できる老人ホームは?
胃ろうを行った場合、老人ホームに入居できるのか不安になってしまう人もいます。
確かに、全ての老人ホームで胃ろうの人を受け入れているわけではないため、希望する施設が対応していなければ入居できない可能性もないとは言い切れません。
しかし、2012年に介護福祉士法及び社会福祉士法が改正され、一定の条件をクリアした介護職員が痰の吸引や胃ろうの処置といった一部の医療行為を行えるようになりました。
それによって、胃ろうでも入居できる老人ホームの数は増えたのです。
あらかじめ胃ろうに対応している老人ホームの中から希望するところを選ぶようにすれば入居を断られてしまうことはまずないでしょう。
入居までに待ち時間が生じる可能性はありますが、入居できる老人ホームがあると分かれば安心です。
病気や加齢などの理由で、口から食事が取れなくなると衰弱してしまいます。
状態が悪化する前に胃ろうを行えば、しっかりと栄養を得られるようになります。
胃ろうに対応している老人ホームも増えているため、入居する老人ホームが全く見つからないということもないはずです。