有料老人ホームとは(その2)
特養や老健などの介護施設がありますが、それとは別に有料老人ホームと呼ばれる施設があります。
有料老人ホームはどのような施設なのか、特徴をご紹介しましょう。
■有料老人ホームの特徴と種類
特養や老健などは公的機関が運営する施設ですが、有料老人ホームは民間企業や社会福祉法人が運営している違いがあります。
高齢者が安心して暮らせる住まいを提供し、食事や入浴、排泄などのサービス、洗濯や掃除といった家事の援助、健康管理を受けることが可能です。
この介護施設では3つのタイプが存在します。
・介護付き
介護が必要な人を対象にしている施設で、常駐しているスタッフが介護サービスを提供しています。
食事以外にも入浴や排せつといった日常生活の介護も受けることが可能です。
・住宅型
介護が必要な人と介護が不要な人の両方が入居できる施設です。
食事などのサービスがありますが、常駐しているスタッフの介護サービスは提供されない特徴があります。
介護が必要な人に対しては外部の介護サービスを受ける方になり、介護保険料は在宅介護と同じ負担になります。
・健康型
近年は少なくなっていますが、自立した生活ができる高齢者を対象にした施設です。
元気な方が生活する施設なので露天風呂やトレーニングルームなど設備が充実していることが多く、食事サービスの提供もあります。
しかし、介護が必要になると退去を求められるので注意しましょう。
■特養との違いを比較
運営先以外に特養と有料老人ホームではどんな違いがあるのでしょうか。
両施設の違いを比較してみました。
・入居の条件
特養の場合、重度の介護者を重点に置いているため、原則65歳以上の要介護度3~5という条件があります。
一方、有料老人ホームは入居条件が施設によってことなり、年齢は60歳以上か65歳以上、要介護度は介護が必要ない人から要介護5の人、要支援1以上など様々です。
・費用
特養は国からの助成金や税金の優遇により、費用は安い傾向にあります。
一時入居金はなく、4人収容できる相部屋なら月額約9万円、個室なら約13万円です。
有料老人ホームの場合は入居一時金が施設ごとに異なり、月額費も安くて15万円程、高くて40万円程と幅広いです。
・部屋
特養にも個室がありますが、それでも相部屋が多いのが現状です。
居室に洗面台やトイレは設けられておらず、同フロアにある共同設備を利用するケースが多くみられます。
有料老人ホームは個室が一般的で、洗面台やトイレが設置されています。
広い個室の場合はミニキッチンやお風呂場が付くことも珍しくありません。
有料老人ホームは介護が必要な人も、元気に生活できる人も快適に暮らせる施設です。
費用に関しては少し高めな印象ですが、手厚い介護・生活サービスが魅力的でしょう。
介護施設へ入居を検討される場合は、有料老人ホームも検討してみてください。