老人ホーム・介護施設でのトラブル事例
介護施設でのトラブル事例
残念なニュースではありますが、最近多くの老人ホーム・介護施設で、介護サービスや人間関係をめぐって、問題が起きています。
このようなトラブルに巻き込まれないため、また、どうしようもなく巻き込まれてしまった場合の対処方法についてお伝えいたします。
事例.1長期入院の為、施設から退去を迫られた
介護施設では病院で受けることのできる治療レベルの医療サービスは望めません。
病院での医療・看護サービスが必要な場合は、病院での長期入院となります。
この場合、介護施設に入院期間の費用を支払わずに施設に入居していることとなり、施設側に利用料が入りません。そのため、介護施設からの退去を迫ってくることがあるのです。
介護施設への入居前に、病院入院期間が何か月を過ぎたら施設を退去しなくてはいけないのかについて、退去条件などの確認をしておきましょう。
施設との契約書は勿論、多くの場合で「重要事項説明書」などに、途中退去の条件は記載されています。
既に施設に入居されている方も、施設側とのトラブルになりやすいため、事前にしっかりと確認をしておきましょう。
事例.2数か月での退去にも関わらず入居一時金の返金額が著しく少なかった
やむを得ない施設退去にあたり、入居一時金の返済を請求することができます。
しかし、償却期間や償却率は、施設側が独自に設定しているため、返済される入居一時金の額が少ないことが多々あり、問題になるケースが発生しています。
介護施設の入居の前に、入居一時金の償却期間、償却率だけでなく、具体的に退去の際にはいくら返金されるのかについて、施設側にしっかりと確認しておきましょう。
最近では、通常のプランに加えて、月額費用が多少高額になりますが、入居一時金が不要のプランなど、支払いプランを施設側が複数設けてあるところもございます。
希望の他の料金プランについて尋ねてみるのもトラブルを避ける有効な手段になります。
事例.3介護サービスを望んでいる以上に提供される
施設によっては、収益や職員の効率を上げるために、一律で介護サービスを行っているところがございます。
一律にサービスを行えることによって、スタッフの手間や人数も効率化でき、流れ作業でサービスを提供できるからです。
このような必要以上のサービスは、自立して生活できる方にとって、普段の生活が介護サービスによって賄われてしまいますので、身体能力の低下を引き起こしてしまいます。
施設への入居前に、1日の介護サービスの流れがどのようなものか、しっかりと把握しておきましょう。入居者のできることまで、介護スタッフが手伝ってしまうと身体能力が低下し、ゆくゆくは要介護度が上がってしまいます。
ケアプランは信頼できるケアマネが作っているのか、ケアプラン通りのサービスは実施されているのかなどをしっかりと確認することが大切です。
事例.4ホームページやパンフレットに記載されている月額費用と請求される金額が異なっている
施設で月々に掛かる費用は、入居一時金の額や、受けている介護サービスによって変動してきます。
ホームページやパンフレットには、家賃や水道光熱費の他にも消耗品にあたるオムツ代や日用品の代金、レクリエーションで使用する道具の費用などは記載されていないことが多いです。
こうした金額が月額利用量に加算され請求されるため、記載されている金額と請求金額が異なるというトラブルが発生しています。
施設への入居前に、実際にかかる費用の総額について施設側へ詳しく聞きましょう。
利用者によって異なるのは当然ですので、料金プランの同じ、既に入居されている利用者の方が月々いくらかかっているのかを伺ってみましょう。
事例.5サービスの内容が契約項目と違う
食事が事前の説明のものと違う、入浴の時間が聞いていた時間よりも早すぎる、スタッフの人数が少ない、介護サービスの内容が契約したものと違うというトラブルは散見されています。
施設への入居前に見学などを行い、また契約条項を踏まえて、細かな部分に関して施設側と差異がないかをしっかりと確認しておきましょう。
体験入居を通じて、実際のサービスがどのようなものなのかを把握するのも一つの方法です。
このような、トラブルに関してはしっかりとした証拠をつかむことができれば、弁護士を通じて施設側に訴えることも可能になります。