養護老人ホームとは(その2)
養護老人ホームは、精神面や体力面、経済面など様々な理由で自宅で日常生活を送ることができない高齢者が入居することができる老人ホームです。
養護老人ホームでは、自立した生活を送れるよう食事や日常生活をサポートしていきますが、将来的には社会復帰することを目的としています。
ここでは、養護老人ホームの特徴について説明していきましょう。
■養護老人ホームとは
冒頭でも説明しましたが、養護老人ホームとは環境上及び経済的な理由で自宅生活を送ることが困難になった65歳以上の高齢者が入居できる老人ホームです。
特別養護老人ホームのような「終の棲家」として入居する施設ではなく、入居できるかは市区町村の措置によって決まります。
・経済的な事情により生活するのが困難な場合
・自立しているが精神や身体機能が低下している場合
・家族から援助が受けられない場合
・在宅介護を行っているが、一時的に介護ができなくなってしまった場合(介護者が病気になった、冠婚葬祭など)
・生活保護を受けている、年金がない場合
・賃貸住宅から立ち退きをしなければならない場合
以上のような理由を抱えている高齢者を対象に入居することができます。
■養護老人ホームのサービスについて
養護老人ホームは、寝たきりや重度の要介護者の方は入居することができません。
提供しているサービスは、あくまでも日常生活の基本的なサポートをすることを前提としています。
養護老人ホームが提供しているサービス内容は以下の通りです。
・食事の提供
・日常生活のサポート
・自立支援
・身体や精神の機能訓練
・健康管理
・レクリエーション
サービスの内容は、各施設によって異なるので検討中の施設に直接問い合わせてください。
入居中に要介護が認められた場合は、介護保険サービスを受けることも可能です。
■養護老人ホームの利用方法
養護老人ホームを入居するにあたり、利用するまでの流れを見ていきましょう。
1.行政窓口に相談
入居対象となる本人または家族が、市区町村の高齢者支援課または福祉事務所、各地域包括支援センター、民生委員になぜ自宅での生活が困難などかを相談します。
2.申し込み
養護老人ホームに入居申請をし、市区町村が本人の健康状態や入居状況を調べた上で、入居判定委員会にて入居できるかどうかの判定を行います。
3.入居決定
入居が決定すると自己負担額も同時に発表されます。
特養と違って施設側と入居希望者が直接契約をするのではなく、市区町村が入居の要否を行った上で入居するのが大きな違いです。
養護老人ホームは、入居条件の規準が厳しい傾向にあるので定員数の少なさが目立ちます。
審査結果によって入居の必要性が高い方高齢者が優先されるので、入居の緊急度が高い方は早めに手続きを行うようにしましょう。