『区分変更ってなに？』知りたい！老人ホーム豆知識

老人ホームへ入居の際には介護度が関係してくる場合があります。
介護保険での要介護や要支援認定を受けている場合、有効期限前から更新時期までの間に手続きを行います。
更新手続きの際に区分変更が行われると、介護度を含めて様々な部分が変更されるのです。
ここでは、老人ホームの入居にも関わる区分変更について紹介します。

■区分変更とは

介護保険制度においての区分変更とは、介護保険の要支援や要介護の度合いを数字にしたものです。

・要支援1：日常生活を送る能力はあるが、支援が必要
・要支援2：歩行は不安定で排泄や入浴の介助が必要だが、心身状態の維持が可能
・要介護1：歩行が不安定で排泄や入浴の介助が必要
・要介護2：自立での起き上がりが困難で排泄や入浴の全介助が必要
・要介護3：寝返りや自立での起き上がりが困難、排泄・入浴・衣類の着脱は全解除
・要介護4：寝たきりの状態で排泄・入浴などほとんどが全解除
・要介護5：介護されなければ日常生活ができない状態で意思伝達も難しい

要支援から要介護、そして数字が大きくなると手厚い介護が必要な状態です。
老人ホームの場合、要介護度によって入居できる施設が異なるため、状態が悪化した場合には早めの区分変更が必要です。
また状態によっては新たに老人ホームを探し直さなければならない場合もあります。

■介護度の区分変更の流れとメリット

老人ホームへの入居を検討している中で、同時に介護度の区分変更も検討している場合、認定期間の最中であっても認定調査を依頼できます。
要介護認定区分はそれぞれの段階に分かれていて、利用できる上限額やサービスが異なります。
自己負担額が変わってくるだけでなく、状態の悪化によって介護量が多くなったなどの変化がある場合、区分変更申請が可能です。
介護保険サービスなどを利用している場合の区分変更は、担当のケアマネージャーなどと相談して手続きができます。
申請時には本人確認書類、医療保険被保険者証のコピー、介護保険被保険者証、介護保険　要介護保険認定・要支援認定等申請書が必要です。
ケアマネージャーが機能の低下や生活への支障を把握し、現在入居している老人ホームのままでよいのか判断します。
またこれから老人ホームへの入居を検討している場合、どのようなサービスがあると支障を軽減できるか、現状に合ったサービスも見つけてくれます。
区分変更が行われた場合、老人ホームでのサービス内容を見直すことも可能なので、より適した生活が送れるようになります。

区分変更は老人ホーム入居にも関わる問題であり、現在の状態に適した区分になることで日常生活にも変化が訪れます。
正確な区分変更によって家族の介護生活にも変化が訪れるので、現在の状況をしっかり伝えて判断してもらいましょう。
介護の範囲によっては無理な場合もあるので、老人ホームへの入居についても見直す必要があるでしょう。