『STってなに?STのいる老人ホームは何が違うの?』:知りたい!老人ホーム豆知識
老人ホーム選びをしている時に、「ST」や「OT」、「PT」などの単語を目にしたことがあるのではないでしょうか。
実はこれらの単語は全て略語になっており、それぞれ専門的なリハビリを行う専門家を意味しています。
今回は、STとは何なのか、STのいる老人ホームは何が違うのかを解説していきます。
■STとは?
STとは、「言語聴覚士」のことを言います。
言語聴覚士とは、話す・聞く・言葉を理解する・食べる・飲み込むなどの行為に問題がある方に対してリハビリを行う専門家です。
つまり、口や耳に関係する機能の改善、維持などを手助けしてくれるのです。
具体的なリハビリ内容は、言葉を使ってコミュニケーションを取る訓練や口を開けたり飲み込んだりする訓練などがあります。
■STのいる老人ホームは何が違う?
実は現在、STが常駐する施設は非常に少ないです。
基本的にSTは病院に勤務していることが多いため、STのいる老人ホームを探すのは大変でしょう。
しかしその分、STのいる老人ホームはリハビリに力を入れている施設だと言えます。
施設によっては機能訓練室がなかったり、設備が少なかったりするので、老人ホームを選ぶ際は目的を明確にしておくことが大切です。
■STのいる老人ホームの種類
STのいる施設の種類をいくつかご紹介します。
・介護老人保健施設
介護やリハビリを通して、自宅での生活に復帰することを目的としている施設です。
入院での治療は必要としていませんが、生活をしていく上で介護が必要だと認められた方が利用できます。
個人に合ったリハビリが受けられるため、リハビリに力を入れたい高齢者におすすめです。
・介護療養型医療施設
介護療養型医療施設は、リハビリ体制だけでなく医療関係も十分に整っているのが特徴です。
入院の必要はなくても、体調が悪化した場合に迅速な対応が可能なので、リハビリを受けながら安心して生活できます。
・介護付き有料老人ホーム
都道府県から「特定施設入居者生活介護」と指定されている施設です。
介護付き有料老人ホームには、介護保険法で必ず機能訓練指導員(ST・OT・PTなど)を1名以上配属させなければならないという決まりがあります。
中にはSTを配属している介護付き有料老人ホームもあります。
今回は、STとは何なのか、STのいると何が違うのかを解説しました。
STが常駐していない施設は少なくないですが、訪問リハビリでSTのリハビリが受けられる所もあります。
STが常駐している施設が見つからない場合は、STが訪問してくれる方法も選択してみましょう。