『老人ホームの最新おやつ事情!』:知りたい!老人ホーム豆知識
老人ホームでの生活で楽しみの1つとなる「おやつ」は、栄養を補う効果に加え、水分補給という役割も担っています。
近年では、老人ホーム側の食へのこだわりを見て入居を決める人も増えてきています。
そこで今回は、老人ホームの最新おやつ事情についてご紹介していきます。
■飲みこみやすさを重視したゼリーやプリン
嚥下が苦手な高齢者には、ゼラチンを使ったおやつが提供されます。
なぜゼラチンを使ったおやつが飲みこみやすいのかというと、ゼラチンは口の中の温度で溶けていってくれるからです。
しかし、ゼリーやプリンに似た「寒天」は嚥下が苦手な高齢者にとって飲み込みにくいので注意が必要です。
寒天は口内の温度で溶けないため、老人ホームでは出されていないケースもあります。
また、カステラやクッキー、おせんべいなどは口の中の水分を奪うため、飲み込みにくいと感じる方は多いです。
ただ、おやつの鉄板とも言える洋菓子や和菓子が好きな方は多くいます。
そのようなお菓子を「湿らせて食べる」という方法を取る老人ホームが増えてきています。
カステラやクッキーなら紅茶やミルク、おせんべいならお茶などで湿らせてから食べることで飲み込みやすくなります。
■お餅が出る老人ホームも
老若男女問わず日本人に大人気のお餅ですが、残念ながら高齢者にとっては喉に詰まってしまう危険性が高い食べ物です。
喉に詰まってしまう理由としては、お餅特有の「粘り気」にあります。
老人ホーム側も、そのような危険な食べ物を提供するわけにはいきません。
しかし、近年では「代替餅」というアイデアの素、お餅に似た様々な料理が増えてきています。
粘り気の原因となるもち米を使わず、じゃがいもや大根などを使ってお餅に近づくように調理していきます。
他にも、上新粉などを使った白玉なども多くの老人ホームが採用しています。
■レクリエーションとしておやつ作りを行う
ほとんどの老人ホームが行っているレクリエーションの中に、「おやつ作り」が取り入れられています。
旬の素材を使って作ることが多く、入居者にはとても人気のイベントです。
また、自分たちが一生懸命作ったおやつなので、しっかりと噛みしめるため、窒息などの危険性が低下しやすいのです。
今回は、老人ホームの最新おやつ事情についてご紹介しました。
食に対するこだわりを持つ老人ホームが増えているので、入居を希望する際は、ぜひおやつ事情もしっかりと確認してみてください。