『プライマリケアってなに?』:知りたい!老人ホーム豆知識
プライマリケアという言葉を聞いたことはありますか?
これは、医療業界で使われることが多い言葉ではありますが、老人ホームを含む福祉業界でも耳にすることが多い言葉になります。
今回は老人ホームに入居する際にも耳にすることがあるプライマリケアについて解説していきます。
■プライマリケアとは?
プライマリケアには色々な定義があります。
しかし多くの場合、日常生活の中で遭遇する病気や健康に関するトラブルを、患者を中心としながら解決へと導くことを意味します。
それに加えて、医療や介護を適切に利用すること、健康維持や増進を行うためのパートナーシップを築くこと、地域内外の各サービス(クリニックや老人ホーム、地域包括支援センターなど)と連携して調整するための機能を持つことも含まれているのです。
近年、このプライマリケアは大きな注目を集めています。
その理由は、高齢化によって自由に病院へ足を運べなくなってしまう人が増えているからです。
また、小児科や産婦人科、救急、在宅などの医師が不足していることが深刻な問題になっています。
しかし、深刻化する医師不足の中でも、誰もが質の高い医療を受けられるような状態を維持しなければいけません。
そのためにもプライマリケアは重要な役割を持っています。
プライマリケアを行う意思は患者を総合的に診察することになるため、より深い専門知識が必要になります。
専門知識を持つ医師と看護師、保健師、介護士などが連携することも重要です。
多職種が連携するだけではなく、医療機関同士の連携や老人ホーム同士の連携も必要不可欠なのです。
■介護におけるプライマリケアの役割
特別養護老人ホームや住宅型有料老人ホームなどに入居する場合にもプライマリケアは重要な役割を持っています。
プライマリケアを行う医師が周囲にいる地域なら、住み慣れた街で最後まで生活できる可能性が高まるからです。
特別養護老人ホームや住宅型有料老人ホームなどの施設に入居したとしても、自分らしく生きたい、住み慣れた街でずっと過ごしたいという思いを持つ人は少なくありません。
その希望を叶えられるのがプライマリケアでもあるため、その専門医が周囲にいるかどうかは老人ホーム選びをする際の重要なポイントになります。
プライマリケアという言葉はあまり聞きなれませんが、近年注目されています。
ニーズに沿うケアをしてくれる老人ホームに出会うためには、プライマリケアに関する知識を少しでも持っておくことをおすすめします。