『ナイトケアってなに?』:知りたい!老人ホーム豆知識
老人ホームというと、入所するというイメージを持つ人が多いでしょう。
多くの場合、特別養護老人ホームや老人保健施設などに入所するのですが、夜間だけ入所するという制度もあるのです。
夜間だけ入所する制度をナイトケアと言います。
今回は、ナイトケアがどのようなものか解説していきます。
■ナイトケアとは?
ナイトケアは、寝たきりや認知症などで夜間の介護が難しい場合に利用できる制度です。
特別養護老人ホームや老人保健施設などが受け入れを行っています。
介護は日中だけではなく夜間も続くため、介護している家族の負担は計り知れないものとなっています。
その負担を軽減するための制度がナイトケアです。
日本のナイトケア制度は、寝たきりや認知症などの高齢者だけではなく、精神疾患を有する人も利用可能となっています。
また、夜間のオムツ交換や褥瘡を予防するための体位交換をナイトケアと呼ぶ場合もあります。
■ナイトケアを行っている老人ホーム
ナイトケアに対応している老人ホームは、特別養護老人ホームや老人保健施設のように24時間介護士が常駐し、重度の高齢者も受け入れているところです。
基本的に老人ホームは24時間介護士が常駐していますが、サービス付き高齢者向け住宅や住宅型有料老人ホームは比較的自立度が高い人を対象にしています。
そのため、ショートステイなどの受入れを行っていたとしても寝たきりや認知症の高齢者の受入れは行っていないケースも少なくありません。
また、特別養護老人ホームや老人保健施設は夜間のオムツ交換や褥瘡の処置なども適切に行ってもらえるため、要介護度が高い人でも安心して利用できます。
ナイトケアの受入れを行っている特別養護老人ホームや老人保健施設は、どちらも介護が必要な高齢者が入居している施設です。
この2つの老人ホームは入所する施設という点では同じなので、混同されてしまうことがあります。
しかし、特別養護老人ホームと老人保健施設には明確な違いがあるのです。
その違いというのは、特別養護老人ホームは看取り対応も行っているため終の棲家として選べますが、老人保健施設は3ヶ月~半年程度の入居期間を前提とした受け入れになっているという点です。
つまり、特別養護老人ホームは最後まで生活できる場、老人保健施設はリハビリをして在宅復帰を目指す場ということになります。
ナイトケアは介護している家族の負担を軽減するために役立つ制度です。
夜間の介護は心身ともに大きな負担になってしまうため、ナイトケアを行っている老人ホームの利用を検討するのは介護者と被介護者が良好な関係を維持するためにも重要だと言えます。