老人ホーム・介護施設の種類
老人ホーム・介護施設にはいくつかの種類があります。大きく2つに分けると「介護保険施設」と呼ばれる、社会福祉法人や自治体が運営する公的な施設と、民間の事業者が運営している施設とがあります。
■公的な施設の中には、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、また現在数が減ってきている介護療養型医療施設という3つの介護保険施設と軽費老人ホーム(ケアハウス)があります。
特別養護老人ホームは要介護度3以上を認定されていないと基本的には入居ができなかったり、介護老人保健施設はリハビリをメインに行っていて、長期の施設滞在はできなかったりとなっています。
公的な介護施設は、費用が安いのが特徴であり、そのため入所希望者が多く、特に特別養護老人ホームはほとんど場合、待機が必要になります。公的な介護施設ですので、利用者の負担は少ない分、介護や医療ケアに重点を置く傾向があります。
■民間の施設には、介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、サービス付高齢者向け住宅、グループホームという4つの介護施設があります。
介護付き有料老人ホームでは、常駐する介護職員が、食事提供や掃除・洗濯、買い物代行といった生活援助と、入浴・排泄・着替えなどの身体介助サービスを提供してくれます。その名の通り介護サービスが充実している施設です。
住宅型有料老人ホームは、施設に介護職員が常駐していないので、介護が必要になったときは、訪問介護や通所介護(デイサービス)といった外部の介護サービスを利用します。
サービス付き高齢者向け住宅も、専門の介護職員は常駐せず、介護が必要になった場合は、訪問介護や通所介護(デイサービス)といった外部の介護サービスを利用します。有料老人ホームと違って、入居一時金は発生しません。
グループホームは認知症の方向けに共同生活を行いながら生活する施設です。食事、入浴、排泄の介助などの基本的な介護サービスは受けられます。
民間型は、一般的に公的な介護施設に比べて費用が高くなりがちですが、生活援助サービスが充実していて、快適に老後の生活を送れるというメリットがあります。また、実際には費用負担額の少ない民間の介護施設もあり、特別養護老人ホームを待っている間にそのような施設に入居しておくことなどもできます。