特養から病院を受診することはできる?
特別養護老人ホームに入所中に具合が悪くなったり、入所前からのかかりつけ医に受診したい場合、入所中でも病院を受診することはできるのでしょうか?
■特別養護老人ホームに医師は常駐していない?
特別養護老人ホームは、老後の人生を穏やかに過ごせるように工夫された場所で、それぞれの時間や役割をもって過ごすことができる場所になります。
要介護認定を受けている方の入所が前提となるので、誰でも入所できるわけではありませんが、比較的元気な方から寝たきりに近い方までいるなど、入所者の容体もそれぞれです。
入所中は、常に看護師や医師などが常駐していることはなく、定期的に往診に訪れて様子をみてくれます。
常に医師がいない理由は、特別養護老人ホームには基本的に医師を常駐する義務がないからです。
なので、医師を常駐させない代わりに、病院などと提携することで万が一の事態に備えているのです。
医師が常駐している施設は、老人保健施設などの医療ケアやリハビリを必要とする高齢者が入所している施設になるため、特別養護老人ホームとは機能が異なります。
■もしも具合が悪くなったら?
もし入所中、具合が悪くなったらどうするのでしょうか?
入所中の日々のサポートやケアは施設の職員が行いますが、明らかに具合が悪い場合には、家族に連絡が入るようになります。
そこで病院に受診をするのか、受診日はいつなのかなどを決めることになります。
施設によって病院に連れていくのは家族か、職員かも異なってきます。
また、受診する病院も特別養護老人ホームと提携している病院なのか、以前からのかかりつけ医なのかも各特別養護老人ホームによって異なってきますが、基本的に入所中の医療機関への受診に規則はありません。
■病院を受診する際はどうするの?
原則的に特別養護老人ホームにおける健康管理は、特別養護老人ホームの登録医師が行うことになっていますが、施設内で対応できない場合などは施設外のどの病院にも受診可能です。
また特定の病院以外での受診制限や薬の制限などもありませんが、病院受診する際の手間などを考えたときに、毎回受診先を変えるのも大変なので、事前に施設毎に受診先を決めていることがほとんどです。
なので、具合が悪くなった時に最初に家族に連絡がいき、提携先の病院で良いのであれば施設職員が付き添って病院に受診することになりますが、受診先が提携先以外である場合は、家族に付き添ってもらうようになります。
施設職員が病院に付き添うメリットは、日々の様子を細かく説明できたり、今後の生活の注意点などを聞くことができるからです。
特別養護老人ホームは医師は常駐していないものの、往診で医師から診てもらったり普段の生活でも看護師から健康チェックが行われるなどの対応をしています。
万が一の場合も病院を受診することは可能なので、安心して利用することができるでしょう。