特養から退去したい。誰に相談すればいい?
特別養護老人ホームへ入所している間に、病気が悪化したり、サービスへの不満などやむを得ない理由で退去の選択をする方もいるでしょう。
ここでは、退去を希望する場合どのような対応を行うべきかご紹介していきます。
■入所施設と医療機関へ相談する場合
特別養護老人ホームでは毎日の健康管理は行いますが、医療ケアは行いません。
ですから医療が必要な病状になれば、当然病院への入院が必要になります。
入院期間が3ヵ月以上の長期間に渡る場合は、退去しなければならないこともあるでしょう。
特別養護老人ホームで退去が必要になるケースの多くは、認知症などの症状、他の入所者や職員への暴力、自傷行為などがありますが、このように自ら退去を希望し契約解除を行う場合もあります。
この場合は施設で直接手続きを行いますが、医療機関からの診断やアドバイスを考慮して検討しなければなりません。
介護と医療の線引きはとても難しいものがあるので、入所者本人のリスクも考え、入所を継続していくという選択肢も考えておくべきです。
どちらにしても、特別養護老人ホームの退去は本人や家族の意思、施設職員の専門性、医師の協力がないとスムーズに進めることはできないでしょう。
■担当のケアマネジャーに相談する
ケアマネジャーは、老人ホームの相談窓口を専門にしているところです。
特別養護老人ホーム入所のケアライフプランを作成してくれた担当ケアマネジャーに、直接相談してみるという選択肢もあります。
利用者の介護度も理解した上でのアドバイスをしてくれますし、多くの老人施設情報を熟知しているので、施設内の状況もよく把握していることでしょう。
全てを頼る場所ではありませんが、退去をするか悩んでいる段階であれば第三者目線で聞いてもらうことも必要ではないでしょうか。
■無料相談サービスを利用する
特別養護老人ホームなどの老人ホームの利用者は年々増えてきているのに対し、施設側の受け入れ体制が万全ではないというのが現実です。
待機者問題ばかりが注目されていますが、実は退去や転居の増加も年々増加してきています。
本人に合った施設を見つけられずに入所を決めてしまったり、受け入れ先がないため仕方なく入所できる施設に入ってしまうというケースが多く入所後に不満を抱えてしまう人が多いのです。
約8人に1人の方が他の老人ホームなどへ転居しているという結果から体力や気力だけでなく経済的にも大きな負担になってしまいます。
このような理由から退去を希望をする人のために、介護施設選びなどシニアを対象にした相談窓口を提供している案内サービスがあります。
無料の電話相談で第三者による専門家によって適格なアドバイスがもらえるので、施設へ相談しにくい内容なども気軽に相談することが可能です。
入所の予算や介護の考え方、入所者の身体状態などを考慮しながら退去判断や転居先など案内してくれるサービスです。
特別養護老人ホームから退居したいと考えた場合、まずは担当ケアマネジャーに相談し、ケアマネジャーに相談しにくいという時は、無料相談を利用してみましょう。