特養の利用料は収入に応じて決まる。その仕組みとは?
特別養護老人ホームの入所は利用する部屋のタイプによって料金は異なりますが、公的施設であるため比較的低費用のため人気のある老人施設です。
また、所得によって居住費や食費が減額になる場合が考えられるのも大きな特徴といえるでしょう。
今回は、特別養護老人ホームの利用料金はどのように決まるのか、その仕組みについてご紹介していきます。
■介護度と収入で決まる特別養護老人ホームの利用料
特別養護老人ホームで介護サービスを利用することになると、利用者負担という費用を支払うことになります。
この利用者負担とは、介護サービスにあたる費用の1割(一定以上の所得者の場合は2割になる)で、介護度の階級によって金額が変わってきます。
もし仮に1万円の介護サービスを利用したとしましょう。
そこで支払う利用者負担は、1,000円(2割の人は2,000円)ということになります。
平成29年度では3割負担の方も出てくるでしょう。
ただし、生活保護を受けている方や所得の低い方、1ヵ月の利用料金が高額になった方については、収入や財産などによって負担を軽減させる措置がなされます。
ですから利用料は単純に考えると、
利用者の介護度(利用者負担額)+特別養護老人ホームでの居住費・食費(収入)
という算出方法になります。
利用者負担額は、介護度が大きくなればなるほど高くなりますが、部屋タイプが共同であるか個室であるかによっても変わってくるでしょう。
その他の生活費として、理容代、電話代、新聞・雑誌などの料金も設定されています。
施設の設備や職員体制、対応する処置サービスなどによってサービス加算されるので注意してください。
また、原爆被爆者は利用者負担がないので特別養護老人ホーム側から請求されることはありません。
■特別養護老人ホームは安価な公的施設であるため待機期間は当たり前
特別養護老人ホームは、社会福祉法人や自治体などで運営されている公的介護施設です。
収入や課税対象金額などに応じて補助金や減額制度が設けられているため、有料の老人ホームよりも安価でサービスを受けることができます。
サービス内容は、食事や入浴、排泄などの介護から掃除、洗濯など生活するための補助が中心となっています。
医療体制が不十分であったり、医療処置が限定されているので医療処置を必要とする方にはおすすめできません。
特別養護老人ホームの入所時費用は無料で月額料金も非常に安いことから、入所待ちという施設も多いようです。
待機期間が1年以上にも及ぶ場合があり入所難易度が高いというところがデメリットとなっています。